PLATEAUを活用した自治体プロモーションとは?3D都市モデルをゲーム・観光PRに活かす方法

国土交通省が推進する「Project PLATEAU(プラトー)」をご存じでしょうか。
PLATEAUは、日本全国の都市を3Dデータとして整備し、さまざまな分野で活用していくプロジェクトです。
防災や都市計画、まちづくりなどでの活用が進んでいますが、実はPLATEAUの3D都市モデルは、ゲームや観光プロモーション、地域PRの素材として活用することも可能です。
自治体がすでに保有・公開している都市データを活用することで、実際の街を舞台にしたデジタルコンテンツを制作し、若年層や国内外のユーザーに地域を知ってもらう新しいきっかけをつくることができます。
今回は、自治体におけるPLATEAUの活用方法について、ゲーム・観光プロモーションの視点から解説します。
PLATEAUとは?
Project PLATEAUは、国土交通省が推進する日本全国の3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化プロジェクトです。
建物や道路などを単に立体的に表現するだけではなく、建物用途などの属性情報を持たせられることが特徴で、現実の都市空間をデジタル上に再現する「都市デジタルツイン」の基盤として整備されています。
さらに、PLATEAUの3D都市モデルはオープンデータとして公開されており、ライセンス条件に従えば商用利用も可能です。
国土交通省は2027年度までに3D都市モデルの整備都市を約500都市へ拡大することを目標としており、2026年度は「社会実装フェーズ」と位置づけ、地域に根ざした活用をさらに進めています。
PLATEAUをゲーム制作にも活用できる
PLATEAUというと、都市計画や防災シミュレーションなど、行政内部で利用するデータというイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし、活用方法はそれだけではありません。
3D都市モデルをゲームエンジンなどで利用できるデータへ変換・調整することで、実際の街をベースにしたゲームやバーチャル空間を制作するための素材として活用することもできます。
例えば、
実際の街を舞台にしたゲーム
観光地を巡るバーチャル体験
地域を舞台にした謎解き・宝探し
街中を走るレースゲーム
防災をテーマにした体験型コンテンツ
地域の歴史や文化を学べるゲーム
など、さまざまな企画が考えられます。
PLATEAUの都市データをベースとして活用することで、ゼロから街全体をモデリングする場合とは異なる制作方法を検討できることもメリットです。
Fortnite・Robloxなどへの活用も
自治体の若年層向けプロモーションであれば、PLATEAUとFortniteやRobloxを組み合わせる方法も考えられます。
例えば、PLATEAUの3D都市モデルを制作時のベースとして利用し、実際の街並みをゲーム向けに再構築します。
そのうえで、観光名所や地域の特徴的な建物などを作り込み、ゲームとして楽しめる仕掛けを追加していきます。
重要なのは、PLATEAUのデータをそのままゲームに入れるだけでは完成しないということです。
ゲームとして快適に動作させるための軽量化やテクスチャ調整、ランドマークの作り込み、ゲームシステムの開発などが必要になります。
PLATEAUを「完成したゲームデータ」と考えるのではなく、地域をゲーム化するための基盤データとして活用するという考え方が分かりやすいでしょう。
自治体にとってのメリットは「実際の街」をコンテンツにできること
PLATEAUとゲームの組み合わせで特に面白いのが、自治体そのものが持つ「街」をコンテンツにできる点です。
例えば歴史的な街並み、駅前、商店街、観光施設などをゲームの舞台にします。
そこに地域の特産品や文化、キャラクターなどをゲーム要素として取り入れることで、
ゲームをプレイする
↓
街の名前や景観を知る
↓
観光地や文化に興味を持つ
↓
実際に訪れてみる
という流れを設計することもできます。
従来の観光プロモーションが写真や動画を「見る」ことを中心としていたのに対し、ゲームではユーザー自身が街の中を歩き、探索し、遊ぶことができます。
地域を「見る」から「遊ぶ」へ変えられることが、ゲームを活用する大きな特徴です。
若年層や海外への地域PRにも
自治体がゲームを活用するメリットの一つが、従来の自治体広報では接点を持ちにくかった層へのアプローチです。
FortniteやRobloxのようなグローバルなゲームプラットフォームを活用すれば、若年層をはじめ、地域外や海外のユーザーにも地域を知ってもらえる可能性があります。
ゲームの中では言語だけに頼らず、
街を歩く、建物を見る、アイテムを探す、競争する
といった体験そのものを通じて地域を伝えることができます。
日本語・英語の両方に対応するなど、海外ユーザーを意識したゲーム設計も可能です。
PLATEAUは補助制度の活用も可能
自治体がPLATEAUを活用する際に注目したいのが、国による支援制度です。
国土交通省では、「都市空間情報デジタル基盤構築支援事業(PLATEAU補助制度)」を設けています。
3D都市モデルの整備・更新だけでなく、3D都市モデルを活用したサービスやソリューションを社会実装するためのアプリ・システム開発なども補助対象として示されています。
国土交通省の自治体向けガイドでも、地方公共団体による3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化について、国の補助制度を利用できることが案内されています。
そのため、自治体がPLATEAUを活用した新しいデジタル施策を検討する際には、事業内容が当該年度の補助要件に該当するかを確認したうえで、補助制度の活用を検討することも可能です。
※詳細はこちらをご覧ください。国土交通省「PLATEAU補助制度」
ゲームだけで終わらせず、リアルな地域へつなげる
PLATEAUを活用したゲームを制作する場合も、「ゲームを作って公開すること」をゴールにする必要はありません。
例えば、
ゲーム内で地域を知ってもらい、実際の観光キャンペーンへ誘導する。
オンライン大会を開催し、上位入賞者に地域の宿泊券や特産品を提供する。
東京ゲームショウなどのイベントに出展し、地域を再現したゲームを多くの来場者に体験してもらう。
現地イベントとゲーム内イベントを同時開催する。
こうしたオンラインとリアルを組み合わせた展開も考えられます。
PLATEAUを単なる3Dデータとして利用するのではなく、「デジタル上で地域と出会ってもらう入口」として活用することで、観光・地域ブランディングへ展開できます。
まとめ
PLATEAUは、都市計画や防災だけではなく、ゲームや観光プロモーションなどにも活用できる可能性を持つ3D都市モデルです。
特に自治体にとっては、すでに存在する街そのものをデジタルコンテンツへ展開できることが大きな特徴です。
FortniteやRobloxなどと組み合わせれば、
「実際の街をゲームにする → 若年層や国内外のユーザーに遊んでもらう → 地域を知ってもらう → リアルな観光や地域への関心につなげる」
という新しい地域プロモーションを設計することもできます。
また、PLATEAUには国の補助制度も用意されているため、自治体が新しいデジタル施策を検討する際には、活用できる制度と合わせて事業を検討することも一つの方法です。
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